ご挨拶
2007年から始まったJPRは第15回の節目の年になりました。この間、若い世代が多数この分野に参加してきており、angiologistとしてのポジションにつく先生も散見されるようになっています。当初末梢血管治療(EVT)はまだまだ未知の領域であり、Interventional cardiologistがCoronaryで培った技術を持ち込んで淡々と行っていました。知識もデバイスも不十分の中で、症例を重ね、切磋琢磨しながら日本のEVTは進んできました。そんな中で多数の斬新なアイデアや、困難症例へのチャレンジなどがJPRで発表され情報共有の場となりました。EVTの治療効果が実感された現在、過去には治療適応なしとされていた患者さんへの治療も可能な時代に入っています。今後も増加が予測される末梢血管疾患患者さんですが、個々の患者さんに対してのアプローチは均一ではありません。近年、新しいデバイスが多数登場しています。それぞれのデバイスの特性を理解し、患者さんの臨床背景に合わせて使いこなしていくことが大切であり、J P Rは、実臨床を中心に現状と今後を見据えた会にしていきたいと思います。
第15回 JPR研究会 当番世話人
京都桂病院 中村 茂
京都桂病院 中村 茂